今年はよく台風が来るなあ。
波乱含みなのは気候だけでなくて、わたしの生活だったりもするけれども、毎年そんなようなものだ。
いまは足の爪やらを故障中なので、数日かけて工夫してみたけど、こりゃダメだ。
効率が悪くてどーしようもない。
心配かけまいと出て行ったのに逆に心配されるようでは意味がない。
最近はそのことをそこそこ素直に認められるようになった。
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ところが、じっとしているのはとても無理な性分なので、これ幸いとなにかないかと探してみたら、やっぱり自転車に行きあたった。
このところの目標は、革細工で立体加工できるようになって、木の彫刻とうまく組み合わせられるようにすることだから、少しでも技術を磨いておきたい。
硬い革も新調したことだし、今回のお題ではツールバッグを考えてみることにする。
自転車業界でアンティーク趣味の人間にとって定番のツールバッグといえば、ブルックスのツールバッグである。
ツールって言えば、パンクした時のための換えチューブやパンク修理キットのことだから、それが入ればよいだけのことなのだけども、このバッグ、お値段なんと、13,000円也。
ブルックス社のサドルは、値段よりもはるかに価値があると思うが、これはちょっとひどいぞ。
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庶民の敵はさておき、わたしはどっちにしても、もっと使い勝手の良いものが欲しいので、結局自作するしかない。
入れたいのは、おそらくこれくらい。
いつもどおりアナログでごめんね。
ベクター化していると、ここの記事を書いていられる制限時間を超過して、睡眠時間を食いつぶしてしまうのだ。
さてここからすると、縦は150mm、厚みは35mmほどあれば足りる。
横幅については、以前に作った自転車用バッグにぴったりにしたいので、250~270mmあたりだろうか。
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絵にしてみると、こんな感じ。
(a) カバン内カバン(インナーポケット)型。
つまむところを作ったら、カエルの顔みたいで可愛くなった。。。
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次に、
(b) 外付け型。
こっちは、カバンの中にも入れられるし、単体でもサドルに装備できる。
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需要としてはbのほうが多そうだけど、個人的には、モノを出し入れするたびに手の甲がファスナーにガリガリ当たる感触があんまり好きじゃないんだよねえ。
もっと、がばっと口が開くようにすればいいのかな?
ただそうすると、ファスナーの長さ次第でバッグの大きさも変わってくるなあ。
ついでに、作業工程がめんどくさいので納期が伸びるかもしれない。
それから革には防水機能がまるでないから、中身を守るためにはジップロックを使うことになるので、そのサイズにも規定されてくる。
…などなど、型紙を作る前にも、考えておくべきことは無数にある。
それぞれの要請は矛盾を来すが、それを統一するのは作り手の仕事だし、どれほど考えぬいて作ったものでも実際に使ってみればまた矛盾が出てくるのだから、次のモデルではそれを統一する責任が、やはり作り手に課せられているわけである。
道具を作る。こんなにアタマを使うことも、なかなかない。
道具を作るときには、それを使うときのことを想定してあれやこれやと想像を巡らせるから、それをやればやるほどに、あり得べき形態はほとんどひとところに集約されてくるものだと、いつも感じている。
一般流通にのっている商品も、そういうことをちゃんと考えて、それから安い値段で売ってくれれば、こんなにいろいろ考えて自作までする必要もないのにねえ。
自転車業界は、いつまでも若いままのようである。
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