以前にこんなことを書いたことがある。
日々の簡単なトレーニングは、人間体の土台になるものなので、
身体運用を専門にする仕事でなくともやっておいてほしい。
こう書いたら、いくつかご質問があったので簡単にお答えします。
・毎日ランニングしてたら、書いてあったように足の筋が痛くなってきた。
向いてないのかな?
→向いていないということはありません。
一日やっただけではどうということはないことでも、毎日続ける過程で、
違った種類の困難さがあることを知ったということは、大きな経験です。
一日目はこんなものか、と思ったことでも、毎日続けるというのは、大変なエネルギーが要るでしょう。大変な工夫が必要でしょう。それでいいのです。弱いわけではありません。
一般的には、「あることを毎日継続する」(量質転化)ということの難しさがここに現れています。
対策としては、わたしは湯船でマッサージすることをお薦めします。
また同時に、湯船にお湯を張ってしっかり浸かる習慣をつけることもできますし、ジップロックに書類やiPadなどをいれて本を読む時間に充てることもできます。
・言われたとおり、通学中にはつり革に掴まって、脚を踏ん張っています。
ですが、1分くらいしか持ちません。根性がないのでしょうか?
→このひとは、正直で、努力家の方のようです。質問を聞いているだけで嬉しくなります。
それでいいのです。「全力で」しっかり踏ん張れば、はじめは次の駅までまずもたないはずです。これがもし、「15分は余裕でいけますが」などと言っていたら、真剣にやっていないことがすぐにわかってしまって残念に思ったところです。
自分でルールを決めてみてはどうですか。たとえば「電車が走行中はふんばる。ドアが空いているときは休憩する」など。そうすると目安ができ、「昨日は無理だったけど今日はできた!」、「今日は無理だったけど明日はできそうだ!」「次はもっと長くしてみよう」などというふうに、毎日続けている中での進歩というものが、見えてきやすいはずです。
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ほかにも、これに近い話を聞きましたが、
どれも「心配いらないのでがんばってください」とお答えしておくのがいいかと思います。
どの方も、向いていないということは決してありません。
むしろ、真剣にやってみるからこその問題意識をしっかり持っておられる人ばかり、
という印象を受けました。
答えを丸投げされた、という印象を持たれるかもしれませんが、
わたしも先入観なしの実地での経験や工夫をお聞きしたいのです。
(「武道体」の修練には専門書をお薦めしますので、別途ご連絡ください)
日々の修練ということについては、身体的・精神的にも、
ある知識が実際的に通用するかどうかを、自分の身体と精神でもって、
ある程度の期間、実験してみるのが一番の証拠になるはずです。
ただし、「自分だけの」経験のみを頼りにしないほうがいいでしょう。
広く、総合的に、あるていどの下調べはしておいてください。
自分なりの仮説を持てるくらいならいいでしょう。
(たとえば、「明日はこの泳法を使ってみよう」、「体づくりのためにこの食事を1ヶ月続けてみよう」など。)
そうすれば、単なる理屈だけの空論などというものは、
何の使い道もないことが分かるでしょう。
聞きかじりの雑学を嬉しそうに披露するだけの御仁はどこにでもいますが、
試してみてやはりダメだった、ということが何回も続けば、
次からはアドバイスを聞くべき相手を他に探せば良いということが分かったぶん収穫です。
最後になりましたが、「こうするといいよ」と何気なく言われたことを、
すぐに実行できる人たちというのは、これから間違いなく伸びる人です。
日々の過ごし方こそ夢への道程であることは、なぜか理解されにくいのですが…
継続には人知れぬ努力が必要不可欠ですが、それを乗り越えるだけのものは見えてきます。
工夫を重ねて、頑張ってください。心から応援しています。
まず行動すると、さまざまな問題意識がうまれますね。ありがとうございます。
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