2015/01/01

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
(※執筆用Macの不調により正しく公開されておりませんでしたので、機種を変えて公開しました。)


前回の記事の日付を確認してみると、ずいぶんと間が空いてしまったものだと思います。

この理由は、以前にすこしお伝えしておいたとおり、ひとつにわたしのところで研究している学生たちの研究対象が深まりを帯びてきたため、こちらではなかなかにご紹介できにくくなってきていること。
ふたつめには、わたし自身の研究生活の変化によって、Blog記事の更新に時間が割きにくくなっていたこと、です。

後者に関わることとして、わたしのBlog更新のスタイルをご説明しておくことにすると、それはまず移動中や雑談中にアタマの片すみで記事を練り、それを今度はアイデアノートに書き起こしたあと、それをさらにコンピュータ上に打ち込みなおす、という三段階の過程があるというものなのです。
そのため、現在のように執筆用のMacが絶不調であったり移動手段が変わってしまったりするだけで、ほとんど記事執筆のための時間がなくなってしまう、ということになります。

それなら考えたことをいきなりPC上に書いてしまえば時間が省けるではないか、という指摘もありますが、認識論的に言えば、この手法で執筆活動に励むことになると、アタマの中の言葉や文章を、キーボードとPC画面という反映の少ない表現手法で移しかえ続けることになり、これは言語の像が浅くなることによって、とりもなおさず頭脳活動が必然的に低下してゆくことになってしまうのです。

ですから、執筆活動の際には、必ず自らの五感をしっかりと働かせながら、あくまでも手でペンを握り、志を込めて紙に書き連ねてゆくことでなければなりません。
キーボードだって手を使うではないか、という方もおられそうですが…いずれしっかりとご理解していただけるよう書いてゆきたいところです。

さてそういうわけで、ここでの記事は、読者のみなさんのために書き下ろされたものであることは確かなのですが、そういうことを自負するためにも、書き手の認識が確かに向上していっているということが土台としてなければならないと考えているのです。その旨、ご了承を請いたいところです。

現在は、ふたたび少しずつ時間が取れるようにスケジュールを管理できるようになってきつつあり、また執筆活動用のMacをお借りできることになったので、また少しずつペースを戻してゆきたいと思っているところです。記事の内容については、先述したように個別研究を公開するのは難しいのですが、現在ある学生に、論理レベルを引き上げるための日記をつけてもらっていますので、それを一般読者の方のために検討してゆく、ということをひとつ考えています。
それもこれも、学生諸君の文化的な献身と奮闘にかかっているところもありますけれども。



さいごに冒頭の写真について。これはわたしが学生と議論しながらよく歩く公園からの初日の出、です。
日の出の時間は朝7時過ぎ、ということでしたが、山にかかる雲のため時間から15分ほど待ちました。寒空の中しっかり立って朝日が昇るのを待つ、というのもなかなか良いものです。

わたしは私生活の悲喜こもごもや研究上の思案やスランプ、学生問題などなどで頭がいっぱいになると、どれだけ心身が重かろうと外を走りにゆく中でそれを整えてゆくのが日課なのですが、地元のこの公園は、それだけに色々と思い出のある場所でもあります。

山でも海でも地元でも同じですけども、早朝から活動をはじめて、歩いたり走ったりしながら、景色のはるかかなたに次第しだいに射してくる朝焼けというのは、これは実際に見た者でないとなかなかにわかってもらえない良さがあるもので、これを見るために毎日やってきているのだとさえ言えるくらいの、無上のごほうびです。

こういう、たったひとりきりで、目に映るすべての景色を独り占めにしているかのような情景に身をおき、胸のうちから沸き起こってくるような高揚感とともに、豊かな精神的時間を過ごすということが、いかに人格に深く刻まれてゆくかは、現代においては軽視されがちのようです。

さきほど述べた、ペンを使って文字を書くのと、キーボードを使って文字を書くのとでは、どのような違いがあるのかという問題についても、感性が見事に作られている人間にとっては、論理的・理論的にはともかく、素朴な実感としてはごくふつうに、「それはそうでしょうね」と首肯できるものであると思います。

こういう精神活動は当然に、創作活動においても根本として大きく働いてくるだけに、自らの定めた道を目指す学生諸君にあっては経験的ならびに論理的にぜひにおさえておき、目的意識性として、文化的な生き方をしてもらいたいものだと思います。

本年も悔いのない生き方を。どうぞよろしくお願い致します。

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