2011/09/01

更新時間が変わるかもしれません


今日から9月ですね。


秋は窓を開けっ広げにして、山の彩りを眺めて気持ちのいい風を受けながら原稿を書けるので、とても好きな季節です。

あたらしいことをはじめようと思う場合には、こういった季節の節目をうまく使うと励みになりますから、決意新たに一歩ずつ前に進んでゆきたいものです。


さて、以前からの読者の方は、さっきの記事が朝の6時という変則的な時間に公開されたことに気づかれたかもしれません。

わたしはいつも、朝早めに起きて基礎的な修練と研究をしたあとに仕事をして、
夜にはまた別の基礎的な修練と指導をしたあとに就寝、
という生活パターンを送ってきたのですが、これが難しくなりそうです。

というのは、と理由を説明すると、「なんだそんなことか」と言われることかもしれませんが、最近の交通マナーがあまりに悪くなっているように思われるからです。

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これまでランニングをはじめとした基礎修練は帰宅後に行っていました。
そうしようとすると必然的に、22時前後に自転車を使ってランニングコースまで行って走ることになるわけですが、その移動がこのところ、やたらと危ないのです。

赤色テールランプを前につけて走っていたり、携帯電話でメールを打ちながらハンドルに肘をついての走行や、市街地をまったく速度を落とさずにコーナリングするような自転車とは、これはぶつかっても当然というべきです。

わたしは学者として、学問と後進のためなら生命は惜しくありませんから、友人に絶交されても医者に怒鳴られてもいざというときにはやるべきことをやれる覚悟は日々自らに問うていますが、そうであればあるほどに、本質的でないところで犬死にするわけには参りません。

わたしが自転車ツアーの師とした友人は、いちど事故にあって以来、必要以上にスピードはださないばかりか、注意を注意を重ねて認識しうる限りの安全を確保した後に走行していることが、その背中を見ていてとてもよく読み取れる人でした。

そのことをとおして、自転車の旅は、たしかな認識の、論理的な積み重ねであると身に染みて教わったのですが、そんな人でもやはり、すべての事故を免れることができるかというと、そんなことはないのです。

自転車での移動のあと、五体満足で帰ってきたことがただちに、その過程でのふるまい方が正しかったことを意味するわけではありません。
事故に遭わなくても危ない走行もありますし、いくら注意をしても事故に遭ってしまうこともあります。

ただ100%事故を防ぎきることはできないとしても、そこまで高まるように心がけての運転をしなければならないとともに、危ういところへは用がない限り近づかないようにしなくてはなりません。

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ではどうすればよいかと考えたときに、やはりこれは、自ら進んで身を引くほかなさそうだ、ということになりました。

そういうわけでこのところ、基礎的な修練の時間を前後させて、とくに移動の必要なランニングをどこに持ってくるかを試行錯誤しているのですけれども、朝の4:30すぎになら自転車で移動しても、交通量が極端に少ないために根本的なやりかたで危険を避けることができることがわかってきました。

朝早くに起きる、といっても、まさか日が変わってすぐの頃に起きるわけにもゆきませんから、このあたりが妥当なような気がしています。
いつもの時間にランニングをしている人たちの間で、無言の意思の疎通が行われていることを思い返せば、数年の蓄積がすこし名残り惜しくもありますが、やはり生命には代えられません。
(この記事とは直接関係のない話ですが、認識論が必要な学生さん、社会人のみなさん、「無言の意思の疎通」とはどういう内実を指しているかわかりますか?考えてみてください。ヒント:「以心伝心」などというものはあり得ない、という原則はこの場合にも揺らぎません。)

それほどに、今の交通のあり方はあまりに危なすぎます。

とはいえ、生活をどう変えるかというのは、ひとつの道を目指す人間にとっての土台そのものに手を入れるということであり、相当に大きなテーマです。

これまで積極的な意味があってわたしのところを尋ねる学生に、「まず生活を整えなさい」と言わずにすんだことはありません。
習慣というものは、それが自分でどれほど良くないものだとわかってはいても、それを変えて、さらには維持することには多大なエネルギーが必要なものなのです。

わたしも、彼女や彼らが習慣を変えることにとても苦心しているのを近くで見てきているので、これが我が身のことになるとなると、少なからぬ物怖じする気持ちがあり、それなりの時間をかけて創り上げてきた生活のあり方を捨てることへの逡巡があるものです。

ともあれ、やることに決めたからには失敗か成功かがはっきりとわかるまで、実験あるのみです。

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読者のみなさんにとっては、ここでの記事の更新時間が定まらずにやきもきさせてしまうかもしれませんが、そのような事情がありますゆえお含みおきくだされば嬉しく思います。

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