朝日の中を飛ぶトビ(鳶)。 ピーヒョロロロ、と鳴きながら飛んでいる猛禽類がいたらそれです。 |
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ほとんどの人はクルマで行くのでしょうけども、わたしはいつものとおり自転車です。
なにが良いって、何をするにしても気楽なところです。
思い立ったその日にほとんど準備なしに出発できるし、
綺麗な景色に出合ったらすぐに停めて写真を撮れ、
美味しそうなものを見つけたら停めて食べるのも自由、
気の良い店員さんに出会ったら停めておしゃべりもできれば、
こんなに急だったなんてと脂汗を垂らしながら坂道を上っている時も、
登りきった山の上で絶景を眼下にとらえたときにも、
野営して星空を見ながら眠るときも、いつも相方がそばにいる。
眼下の街並み。 下から見上げたときには、いつも「…これ、ほんとに登るの?」と思います。 |
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ただしガソリンや駐車場を気にしないで済む代わりに、自転車のエンジンは、上にまたがっている人間ですから、やることをやるときにはただで済みません。
今回は自分にとってひとつの節目にしたかったこともあって、仕事の合間を縫って無理やり強行したので、寝不足に加えて先日故障した足を引きずっての旅になってしまい、2時間かけて坂道を登っている最中にはちょっと後悔しました。
もっとも、それはどれだけコンディションが整っていても多かれ少なかれ思うことでもあります。
それでも、山を登りきって、絶景を眺めて目に焼付け、
iPhoneで作ったパノラマ(1) 寒霞渓(かんかけい)からの景色。 |
iPhoneで作ったパノラマ(2) 寒霞渓の東側、ブルーラインからの景色。登ったねえ、こりゃしんどかった! |
「あ〜、やっぱり、来てよかった!」
という思いでいっぱいになります。
iPhoneで作ったパノラマ(3) 翌日の早朝。自転車乗りは、日の出と共に出発します。 |
旅というものを、お金を払ったぶんをなんとかして楽しもうという発想で向きあう場合には、サービスが悪かったり天候が悪かったりすることが、いちいち不満に思えてくるのではないでしょうか。
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それが自転車に乗って坂越えをしているときには、
汗をだらだらかいたあとにはジュースが楽しみになり、
小雨が降ってきたら涼しくなったと喜び、
大雨が降ってきたら温泉が待ち遠しい思いがどんどん膨らんで、
旅を終えれば苦労したぶんだけのいい思い出になるのですから、
こんなに安上がりで充実感を満たしてくれる趣味も、なかなかないのではないかと思います。
それに自転車でいったん通った道というものは、あとでクルマで通り過ぎたときにでも、情感豊かに思い浮かべることのできるものになっているものです。
小豆島は、ゆったりした時間の流れる、オリーブの木と小島に囲まれた景観が地中海を思わせるようなよいところでした。
もし自転車で実際に行ってみようという場合には、外周は適度な起伏があり楽しめますが、内陸ともなるとむかしの火山で、切り立った険しい山々が連なっていますから、それなりの準備をしておくのがよさそうです。
自分の時間を作ってちゃんと考え事もできたし、良い人たちにも巡り会えたので、
時間を作ってまた行ってきます。
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